■創進プロセス 創進とは、先へ上へ創造的に前に進むことである。簡単に言えば、漫然と放 置せず、よりよくしようとすることである。つまり「前に進もう!」である。 今ここに、鉢植えの花をただ漫然と並べて売っている店員(マンゼンさん)がい る。ほとんど売れていない。 一方、鉢をフィルムで包み、リボンで結んで売って店員(ソウシンさん)がいる。 値段が少々高いがよく売れている。ただ漫然と売るのではなく、売れるには どうすればよいかを考えて売っているからである。 マンゼンさんのようにただ漫然とやるのではなく、ソウシンさんのようにより よくしようと創意工夫をする。これが創進である。 では、創進はどのようなプロセス(流れ)で行なわれるか、次に見てみよう。 @テーマ(目標) 多く売れるには、「お客さんに喜ばれる」というように目標を立てる必要が ある。こうして目指す所をはっきりさせることで、売れるアイデアを考える ようになる。 Aアイデア テーマや目標を立てたら、次にはテーマを達成するためのアイデアや方法を考 える。常識やただの思いつきではなく、さまざまな視点から広く柔軟に考え創 造的アイデアを出す。そのためにスパーク発想法やT発想法が役立つ。 いずれの発想法もペンを手に書いて進める。 Bアクション 最後に、考えたアイデアを行動に移しテーマを達成する。アクション(行動・ 表現)である。ただやるのではなく、効果があるように工夫して行動・表現 し、よりよい成果をあげる。 以上の流れを整理して示すと、次のような流れ(創進プロセス)ができる。 @テーマ(目標) → Aアイデア → Bアクション |
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■創進の輪をスパイラルに回す(創進する) テーマを立て、アイデアを出し、アクションを起こし、そしてうまくいくと、 「またやろう」「もっとよくしよう」と意欲が湧いてくる。つまりテーマに戻 る。そして、再び「テーマ→アイデア→アクション→……」を繰り返す。すな わち、図のような「創進の輪」ができる。 なお、再びテーマに戻るといってもまったく同じ所ではなく、よりよくしよう とより高い所を目指すことになる。たとえば、それまで60分かかっていた作業 が50分でできると、次は40分や30分を目指す。つまりただ回すのではなく、さ らに上を目指してスパイラルに回す。 創進の輪は、回すことでさらに回る。クリエイティブな人は、この創進の輪が スパイラルにぐんぐん回っている。いつも高い所を目指し、広く柔軟に発想し、 巧みに行動する。いわば「高志・広眼・巧手」である。 ■一つ前のプロセスが重要である 創進の輪は、「テーマ、アイデア、アクション」の三つのプロセスのうち、ど れか一つのプロセスが機能を果たさなくなると、回転に支障をきたす。このと き重要なことは、まずどのプロセスが止まっているかを知ることである。 続いて、そのプロセスの補強をするとともに、(ここが肝心だが)その一つ前 のプロセスを刺激するとよい。たとえば、テーマ(意欲)が不調なときはアク ション(行動)に点火することにより、テーマ(意欲)にエンジンがかかる。 そして、創進の輪が回りはじめる。 テーマ(意欲)を刺激するためのアクション(行動)は小さなものでよい。あ る不振の営業マンは「ジョギングついでに公園のごみ拾い」をすることから、 テーマ(意欲)にエンジンがかかる。そうして創進の輪が回り始め、その後営 業のトップにまでなる。 |
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